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週刊少年マガジン。
1959年、講談社から創刊。
集英社の週刊少年ジャンプと1位と2位の座を
奪いあって抜きつ抜かれつ今に至る。
未だ少年の心を忘れぬ、老いてますます盛んな31歳。
お昼休みに部下の車内にて、マガジンを購読。
そのまま、仕事に戻る。
さすがに職場のデスクの上にマガジンは置けない。
なぜって?
仕事中に読んでると思われたくないからに決まってる。
私と言えば、泰然自若な装いと行雲流水な生き様が
社内でも評判になっている一匹狼気どりのクールガイである。
そんな私が、仕事中にマガジンを読んでいると思われる事態は
さすがの私も冷静さを失い、心を乱し、そのショックから
事務所をのたうちまわる事が予想されるからである。
なので、このまま部下の車中に置き去りにしておく方が良い。
もしかすれば、彼も後学のためと思い、熱心に読みふけるやも知れない。
そうして、彼が愛読者にでもなれば、マガジンの売り上げも伸び
発行部数も伸び、しいては講談社から感謝状が届くかもしれない。
そんなこんなで、一件落着と思い、すっかりマガジンの事も忘れた頃。
営業から戻ると車中に置き去りにしていたマガジンが、私のデスクに置かれていた。
・・・。
これは、一体どういうことだろうか?
さみしさのあまり、私の所に戻ってきた可能性を除けば、
部下が戻したのかもしれない。
問い合わせてみると、後者の考えの通りだった。
なんだかんだ言ってたが、要約すると「ちゃんと処分しろ」と言いたいらしい。
しかも「俺はジャンプ派だ!」とか言って読みもしない、なんて了見の狭い男だ。
今週の「コイツとは理解し合えないランキング」第8位にランクイン決定だ。
ちなみに一位を受賞した方の一言は、「俺?俺はこの物語の主人公だから」です。
しかし、俺よりたかが4カ月程早く生まれたからといって、大人ぶるとは・・・、
反骨精神旺盛な私は、片づけるフリをして彼の鞄に詰めておいた。
するとどうだろう、しばらくするとまたデスクに戻された、・・・今度は苦情付きで。
ヘコヘコ謝りながらゴミ捨て場に持っていくフリをしつつ、今度はトランクに入れておいた。
一日経って、「手の込んだ事をするな」と叱られつつ、私の手元に帰ってきた。
なんという数奇な運命、何という縁の深さ。
しかし、職場は戦場だ、このような戦地にマガジンは置いておくわけにはいかない。
そして、そっと彼のデスクの引き出しの中へ・・・。
あれから、数日・・・
何の音沙汰も無い。
風のうわさによると、あれからマガジンはサービス部に運ばれ、その後の消息は不明。
こうして私とマガジンの2010年が終わろうとしていた。
・・・。
なんて・・・、どうでもいい話なんだろう・・・。
書きながら思った。
しかし、読んでそう思っていただけたならば
本望だったりする。
では、また。